サイコ・サイエンス・ガール – GUMI

ニコニコのは消しちゃったけど自分で勝手に懐かしくなって上げ直し。歌詞作成時のメモから詞に含めたつもりの色んなものに説明を付けてこのサイトに保存しておくことに。結局ボカロは2曲しか作ってない。この絵に出会った時にちょっとした衝撃が走ったことを思い出す。ありがとう。


サイコ・サイエンス・ガール

作詞・作編曲:いんせききぼう(とり) / 歌:GUMI / 絵:みくに紘真

帰り道は忙しいの特に予定はないけど
お喋りで考え事を邪魔されたくないわ
冷たくする気はないの ごめんね
傘はささずに歩くわ ありがとう

急に立ち止まったり早歩きをしても気にしないで
たとえ逆方向に歩いててもそっとしておいて
きっと新しく見つけた理論(ヒミツ)に
ドキドキしているところなんだから

ねぇ連れてって 数百億年の時空を超えて世界の始まりへ
ねぇ連れてって 数百億光年の誰も追いつけない世界の果てへ

あなたに矛盾がないのはきっと不完全な証

∬ゲーテルの不完全性定理(数学/1930年/クルト・ゲーデル)
突き詰めればどんな問題でも解決できると考えられていた時代に終わりを告げた定理
数学、情報科学、哲学に大きな衝撃を与える

理論体系内では真偽を判定できない問題が必ず存在してしまう
また、
矛盾がない論理体系でも自分自身に矛盾がないことは証明できないとする定理

未来にしか進めないのは確率のいたずら

∬熱力学第二法則と時間の矢(物理/1854年/カルノー、クラウジウス)
証明は未完 マクスェルの悪魔、時間の矢パラドックス、エントロピー増大の法則などを解決する必要がある
水に垂らしたインクが一点に集まる確率がほぼゼロであることが
時間の向きを決定している一因となっている可能性がある

青い夕焼けを見る気分はどう?

∬意識のハードプロブレム(哲学/1994年/デヴィッド・チャーマーズ)
「意識」は科学で記述可能なのかという、科学に投げかけた哲学の古くて新しい問題

脳活動(単なる電気信号の交換)から発生する主観的体験とは一体何か
またこの主観的体験は現代の科学で記述可能なのか という問題提起
あなたの感じる赤い色と私の感じる赤い色は同じとは限らない

猫の運命は私が決めるわ

∬シュレディンガーの猫(物理/1935年/エルヴィン・シュレーディンガー)
極小世界(量子力学)の不可解な現象に疑問を投げかけたパラドックス
「観測」という行為と物理学に奇妙な接点があることを示唆した

複数の状態が同時に実在している量子の世界が、
現実世界にも反映されることを猫の生死で示したことで有名
話の不思議さから物理を知らない人でも知る人は多い

光なんて遅すぎるのよ

∬光速度不変(物理/1864・1905年/マクスウェル、アインシュタイン)
時間や空間が絶対的だとする価値観を崩し、
代わりに光速が絶対的かつ
この世の最速であるとした一般相対性理論の礎となった原理
1秒間に30万Km進む驚異的な速さであるが、宇宙の広さの前ではあまりにも遅すぎる
宇宙では光の速さでも数万年~数百億年かかる距離が頻出する

因果律くらい破って来てよ

∬因果律(哲学・物理/有史以前/?)
原因から結果が導かれるとする概念
人間の経験則から導かれたもので、
当然と思われがちだが証明も反証も不可能とされる
さらに20世紀になり量子力学の登場によって極小世界ではそもそも成り立っていないことが示された
そのため量子力学をアインシュタインらは猛烈に批評したが現在まで発展を続けている
ちなみに光速を超えると因果律が破れると言われている

地平面を超えたら会えないなんて

∬事象の地平面(物理/1916年/カール・シュヴァルツシルト)
実際の宇宙の広さはわかっていないが、地球から見て観測可能な宇宙の大きさは
半径465億光年の球面が限界とされている それ以上遠い場所では空間の膨張により
見かけ上、二点間が光速を超えているため情報の伝達が物理的に不可能となっている
またブラックホールの周囲にも事象の地平面は存在する

蝶の羽ばたきで全てを変えましょ

∬バタフライ効果(物理/1972/エドワード・ローレンツ)
「北京で蝶が羽ばたくと、ニューヨークで嵐が起こる」や、
「カモメのたった1回の羽ばたきが気候の成り行きを未来永劫変えてしまう」など

通常なら無視できると思われる初期値の微細な差異が、
時間の経過とともに無視できない大きな結果の違いを生む現象をわかりやすく表現したもの

ねぇ抱きしめて 数千億以上の銀河へ続く宇宙の片隅で
ねぇ抱きしめて 偶然と必然の折り重なる路上の片隅で

願いなんて儚すぎるのよ
断崖くらいすり抜けて来てよ

∬トンネル効果(物理/1928年/ジョージ・ガモフ)
極小世界では、乗り越えることができないポテンシャル(エネルギー)障壁を、
時間とエネルギーとの不確定性原理により乗り越えてしまう現象
あたかも壁をすり抜けるように見えることから物理の不思議な現象として紹介されやすい

不確定性原理により電子の位置が回路を越えるため、
半導体集積回路の
設計においてトンネル効果は無視できず、日常生活とも無縁ではない

平行線がいつか交わる場所で
歪んだ地上を見つめているわ

∬非ユークリッド幾何学(数学/1854年/ベルンハルト・リーマン他)
曲面上の幾何学では、三角形の内角の和は180度ではなく270度になることもあれば
平行線が交わることもありうる
2000年あまりにわたって唯一の幾何学であったユークリッド幾何学であったが
その公理うち平行線公準が成り立たないとして成立する幾何学が19世紀に生まれた
曲面上の幾何学の総称 ゲーテルの不完全性定理に関連

ねぇ連れてって 数百億年の時空を超えて世界の始まりへ
ねぇ連れてって 数百億光年の誰も追いつけない世界の果てへ

ねぇ抱きしめて 数千億以上の銀河へ続く宇宙の片隅で
ねぇ抱きしめて 偶然と必然の折り重なる路上の片隅で


音としてはインスト版のほうが個人的には好み。人(ボカロ)が歌う歌を作り慣れていないせいだろう。詩や絵が合わさって総合的な世界観としては上手く作れた気がする。

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